最近は梅雨明けで猛暑ということもあり、お店の中などの室内に入る時以外はマスクを外して歩くようにしています。
しかし多くの人は30度をゆうに超えている時でさえ、マスクをつけています。中には二重にしている人、顔が真っ赤になりながらも装着している人もいて驚きです。
『影響力の武器』という本には、人間には社会的証明の原理があり、人は周りの人がどのような行動をとっているのかを参考にするとあります。このことから考えると、周りの人が外していないから自分も外さないという心理が生まれるのでしょう。
でもよく考えてみると、そういう人ばかりだと結局マスクを外す人は一向に増えません。もし全ての人が「周りが外してから自分も外そう」という考えであれば、一生マスクをつけていなければいけないからです。誰かが先陣を切っていかなければなりませんが、そういう人を評価することはなく、むしろ白い目で見てしまうのが村社会というものです。
ネットニュースを読んでみると、顔を見られるのが恥ずかしいからマスクを手放せなくなったという女性がいます。
もうこれなどはウイルスは全く関係がありません。効果があるかどうかは置いておいて、マスクの本来の目的はウイルスが入ってこないようにすること、他者に感染させるリスクを減らすことにあったものが、メイクもしなくていいし、外すとなんだか恥ずかしいし、という理由に置き換わってしまいました。もうこうなったら一層のこと、イスラム教に入ってスカーフで顔を覆ったほうがいいんじゃないかと思ってしまうほどです。
おそらく上記のような女性は少数で、ほとんどは周りが付けているから、なんとなく外せないという人だと思うのです。
しかし最近のような暑い日ですと、暑さに弱い人もいて、ウイルスに感染するリスクよりも熱中症になるリスクの方が断然高くなりこともあります。
そうなってくると健康目的のために着けているマスクが、逆に健康を著しく阻害する場合も出てきます。本末転倒というやつです。
冬であれば喉のケア、春だと花粉症対策など、ウイルス対策だけではない理由でマスクを着ける利点があり、一石二鳥かそれ以上でしたが、夏の場合はマイナスにも働くため本当に注意が必要です。
以上、色々とマスクについて述べてみましたが、僕がもう一つ思うのは、危機管理センサーが鈍くなっている人が増えているということです。
比較的暑さに強い僕ですら、数分マスクをつけていると「ちょっと危ないな」と思います。
それが僕よりもだいぶ階級が上のお方が、顔を真っ赤にしながらもマスク装着に拘っているのはだいぶ危険ですし、これは何か違うなと思わないのだろうかと気にかけてしまいます。
人通りもそんなにないところでは、ウイルス感染のリスクはほとんどありませんから、それよりも誰にも降り注ぐ太陽からの熱、気温上昇による熱中症の対策をした方が良いのではないかと思っています。もう少し、自分の中にあるセンサーに従ってみるのが良いのではないでしょうか。