マンチカンズへ行くと、犬エリアに新たに黒パグの赤ちゃんが加わっていました。名前はパグ吉くんというそうです。いい写真を撮りたかったのですが、何せ元気いっぱいでずっと動いているものですから大変です。この写真は一瞬の隙を突いて、僕の内腿の隙間にすっぽりとはまっているところを撮影しました。
大抵の犬の赤ちゃんがやたらと噛んでくるように、この子もとりあえず目の前にあるものをかじっておこうと思うらしく、僕の手や服などがその犠牲になるのでした。
この子もイギーと同じように、僕の膝の上にかなりの無駄な動きを混ぜながら乗ってきて、僕のズボンの内腿のあたりを、ギリギリ血が出ないくらいの強さで噛んできます。
何か別に注意がいき、パグ吉が僕の膝の上から降りると、イギーがすかさずドタドタと乗ってきていつものように寝ようとするのですが、パグ吉が戻ってくると、イギーは初めて伊勢海老を見た内陸出身の人みたいな驚き方をし、勢いよく逃げていってしまいます。体はイギーの方が随分と大きいのですがね、まったく。このやりとりは何回か続き、僕が「イギー大丈夫だよ」と言っても数秒は耐えようとしますが、やはり距離を詰めてこられると耐えられないらしく、今までほとんど見せたことのない俊敏性を発揮して逃げていってしまうのです。いつも年上のメルにどれだけ唸られても「僕も膝の上に乗りたいよぅ」と甘えてこようとするのに、自分より遥かに小さい子が寄ってくるだけでびびって逃げてしまうイギーの性格というのは面白いものですね。
その後もずっと、この力関係は変わることなく続いています。パグ吉が膝の上に乗っている間、イギーは少し離れたところで困った顔をしながら、こちらをジーっと見つめているのでした。