年末でタントリズムヒーリングを始めてから2年半になります。
一番初めは養成講座を受け、その後長野の合宿に参加し、ある程度できるようになってからは、自宅で仕事として少なからずの女性とセッションを行ってきました。
始めた当初は子宮が動いて自然と声が出るようになれば、とりあえずのところゴールを迎えたことになる、マラソンでいうところの42,195kmを走り切ったことになると思っていました。
しかし経験を重ねるにつれて、徐々にオーガズムの真の姿が明らかになってきます。ゴールテープを切った後にもまだまだ先があると気づかされたのです。
これは当時練習していた関西の女性とのセッションの時にわかり始めました。
その当時の僕はセッション中に女性が喘ぎ声を出さないといけないと思っていました。そのためせっかくクンバカ状態に入っている女性を、あろうことか「そろそろ時間ですよ(ずっと寝てたら時間がもったいないし)」と起こしてしまっていたのです。
セッションが終わった後その女性に「もっと長い間そのままでいたかった」と言われ、もしかするとこれがオーガズムなのではと思うようになったのです。
そのセッションの後にtaroさんにメールをし、オーガズムの知識を教えていただきました。しばらくしてから運良くYouTubeの撮影に恵まれ、クンバカ状態に入った女性をカメラに収めることができ、その動画をtaroさんに確認していただいたところ、「しっかりとオーガズムになっているよ」とご返信いただきました。
オーガズムがどのようなものなのかはっきりと認識できた僕は、それから割と高い確率で女性をオーガズムへと導くことができるようになりました。
ヒーリングが全く初めての方や、他のところでうまくいかなかった方でも、そして年齢も関係なく(20代前半から60代半ばまで)女性をオーガズムへと道案内できるようになったのです。最初の頃はろくにコンパスも持たずにガサガサと草をかき分け、少し居心地の良い草原に出ると「まぁこの辺で少し休んでから帰ろう」という感じでしたが、今ではしっかりと必要な物資をリュックに詰め、コンパスを持ち、草原の先のオーガズムの泉へ女性とともに辿り着けるようになったのです。
それなりの数の女性とセッションを行い、オーガズム状態の女性を目の当たりにしていると、オーガズムには型があるということに気づかされます。
年齢や職業、容姿や性格が全く違う女性なのに、反応はどこか似通っているのです。もちろん細かく言えば違うところもあるのですが、割と大きな視点で見ると共通するところがあるということです。例えば、アメリカンショートヘアーとスコティッシュフォールドは見かけは違いますが、猫という枠で捉えると共通するというように。
このオーガズムの型を一言でいうのは難しいことですが、お互いのエネルギーがつながった感じと、女性の左右対称の美しい表情が挙げられるでしょう(もちろんクンバカなども)。
お互いのエネルギーがつながった感じを言語で表すのは容易なことではありません。それは一切の恐れがなく母の腕の中でぐっすりと眠る赤子のようでもあるし、数々の困難を乗り越えた後ようやく結ばれた恋人たちのようでもあるし、長年手入れをしながら履いてきた革靴を紛失した紳士が、数年後に旅先のフリーマーケットでその靴を買い戻した時の心持ちのようでもあるからです。
オーガズムの時の美しい表情は元々の容姿とは関係がありません。その人本来が持つ美しさが外に現れるような感じなのです。内面で感じた美しさと喜びが抑えきれずに自然と外に溢れ出しているような表情で、もし画家であれば長期休暇をとって力を入れて描きたい、と思ってしまうほどです。
僕はセッションがうまくいくと、「本当にこの仕事ができて嬉しい」と良く思います。それはやはり人間が持つ何か本質的なものに触れるからなのでしょう。
そしてタントリズムヒーリングをつづけていると、純粋に「幸せな女性がもっと増えてほしい」とも思います。感受性の塊(かたまり)である女性が、もっと幸せを感じて生きてほしいと切に願っています。